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樺太探検家・間宮林蔵の生き様に中学生たちが感動

  • 執筆者の写真: 小野田真里子
    小野田真里子
  • 2022年12月28日
  • 読了時間: 11分

副塾長の小野田です。

今日は、私がいつも購読しているメルマガのご紹介です。

国際人として活躍するには、日本人としての誇りを大切にーという発行者の方の考えに賛同して購読させていただいております。


こちらで紹介する団体ととくに関係はありませんので、純粋に内容を楽しんでいただけたらと思います。



■■ Japan On the Globe(1299)■■ 国際派日本人養成講座 ■■


歴人便り(1): 「歴史人物学習館」始動

〜 樺太探検家・間宮林蔵の生き様に中学生たちが感動


「新しい事に逃げずに挑戦する」「根気よく物事に取り組む」「将来の目標をもつ」、、生徒それぞれが自分の足りない面を見つめた。

■転送歓迎■ R04.12.25 ■ 71,981 Copies ■ 8,082,204Views■

無料購読申込・取消: http://blog.jog-net.jp/



■1.子供たちに健全な歴史教育を提供するために


 子供たちに健全な歴史教育を提供するための「特定非営利活動(NPO)法人 歴史人物学習館」が始動しました。


 明日の日本を支える子供たちの健全な成長を願う方々には、ぜひ本活動へのご支援をお願いします。賛助会員に登録され、年3千円の会費をお支払いいただくと、毎年30人の子供たちが尊敬する偉人を見つけるチャンスを得ることができます。その仕組みをこれからご説明します。

 賛助会員申込み => https://x.gd/rekijin



■2.歴時人物への案内板


 まず歴史人物学習館のサイトには、歴史上の人物を学ぶためのお勧めのWebサイト、YouTube動画などが、各人物毎に5〜10編程度掲載されています。現時点では28名の人物が紹介されていますが、たとえば、間宮林蔵(樺太が島である事を発見し、間宮海峡の名で世界地図に名を残した人物)のページでは:



__________

【人物概要】江戸時代に常陸国(現在の茨城県)に生まれる。伊能忠敬に測量術を学び、幕府の蝦夷地御用雇となって各地を測量した。幕府の命令により樺太を探検。さらに海峡を渡り大陸の黒竜江周辺も探索した。樺太が大陸とはつながっていない離島であることを明らかにし、この海峡を間宮海峡と命名した。


【(1)間宮林蔵の足跡をたどろう】


・「間宮海峡の発見」(刀剣ワールド) いいね:6件(「いいね」は優秀感想文で参照された回数)

 林蔵の半生、当時の樺太を取り巻く世界情勢、樺太探検や樺太が島であることを発見するときの様子などがわかります。


・他1編


【(2)間宮林蔵の言葉にふれよう】


・「探検家・間宮林蔵の名言『樺太は地続きになどなっていない』」(歴史人) いいね:4件

 樺太が島であることを宣言した言葉の持つ意義は大きかったと言われています。なぜなら、いくら大国ロシアと言えども日本と交渉せずに自国の領土であると主張できないことになるからです。


【(3)間宮林蔵の生き方から学ぼう】


・「間宮林蔵の樺太探検」(国際派日本人養成講座) いいね:7件

 なぜ、間宮林蔵は自分の命をかえりみずに危険な探検を続けたのでしょうか。その生き方からどんなことが学べるでしょうか。


【さらに学ぼう】

・「間宮林蔵記念館」(観光いばらき)

間宮林蔵の生誕地にある記念館です。近くに林蔵のお墓もあります。


・他3編

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


■3.お勧め教材を読んでの感想文


 歴史人物について読み聞きするだけでなく、感想文を書くことによって、子供たちがより深く考える、ということがもう一つの活動の柱です。感想文を400〜800字程度で書いてもらい、10人の感想文の中から優れた1編を選び、賞状と1000円の図書カードを贈呈します。


 賛助会員として納めていただいた年会費は、この図書カード代として使わせていただきます。年3千円の会費で3名の優秀感想文を表彰でき、応募者はその10倍で30名となりますから、賛助会員お一方で30人の子供の歴史人物学習を応援できるのです。


 この「感想文祭り」の第1回を、東京都内のある中学校で行いました。1年生の地理の授業で間宮林蔵を取り上げ、歴史人物学習館のページを次のように活用いただきました。


【授業展開】


・前回の地理の授業でロシアの学習を行った。日本もウクライナと同様に、ロシアと国境を隣り合う国である、と説明。


・東アジアの地図を見せる→「この中に、日本人の名前が載っています。探してみましょう」→間宮海峡に印をつける


・世界地図に名前が載っている唯一の日本人、間宮林蔵とはどのような人物だったのだろうか?→歴史人物学習館のサイトへ。いくつかのリンク先を紹介。生徒は各自タブレットを用いながら。


・「樺太は島であるとわかったことに、どのような意味があるでしょうか」→ロシアと陸続きだったら、ロシア領にされてしまう。島ならば、日露間で交渉できる。


・「シーボルトは完成された日本地図を持ち出したことで処罰されましたが、なぜ当時、地図は国家機密とされたのでしょうか」→国防上、重要なものだから。


・授業を受けて、歴史人物学習館でのお勧め教材を読み、間宮林蔵についての感想文を書く(宿題)



■4.横糸の学びー「間宮林蔵のように日本のために努力しよう」


 提出された160人の感想文の中から、優秀賞を与えられたものの一部をご紹介しましょう。江戸時代の、それも遠く離れた樺太での活動という、現代日本の中学生からは時間的にも空間的にも縁遠い物語に、生徒たちがこれほど大きな感動を受けるとは予想もしていませんでした。


__________

 樺太で村長に大陸に連れて行ってほしいとお願いをしたときに、村長は殺されてしまうかもしれない、と言った。しかし間宮林蔵は、「死を覚悟しているから殺されたとしても悔いはありません。」と自分が言ったことをしっかりと守り抜いた。

自分が言ったことに責任を持っているからこそ、このようなことを言ったのだと思う。そして固く決意をすることで成功するまで努力を続けることができたのであろう。


もし、僕が間宮林蔵だったら、村長に反論された時点で、あきらめて江戸に帰ってしまうと思う。そうだったら樺太は半島であると思われ続けて、この後の歴史が大きく変わってしまったと思う。最後まであきらめなかった間宮林蔵は正確な地図を作り、ヨーロッパと対抗できて、国を守り切ったのである。

僕が通う中学校の校歌に国のために努めよ、とある。僕も間宮林蔵のように日本のために努力しようと思う。

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


 創立120年ほどの伝統ある学校ですので、校歌も「国のために努めよ」という、良い意味で「古めかしい」歌詞のようです。こういう歌詞をそのまま教えても、現代の中学生にはピンとこないでしょうが、間宮林蔵の生き方を具体的に辿ることで、この歌詞に込められた先人の思いに繋がることができたのでしょう。


 学習指導要領には「グローバル化する国際社会に主体的に生きる平和で民主的な国家及び社会の形成者」の育成を目指す、とされていますが、まさにその目標に適った学びを、この生徒はしている事が分かります。そして、これは教育基本法前文の「公共の精神を尊び」という、共同体の中での「横糸」の学びなのです。



■5.縦糸の学び−「これまでにいろいろな人たちが苦しい思いをして」


 横糸と同様、「縦糸」の学びとして、先人に対する感謝の念を表した生徒もいました。


__________

 印象に残ったのは「成功せぬうちは、帰ってくることはいたしませぬ」という言葉です。樺太について当時はまだ詳しくわかっていなくて、それを明らかにするために間宮林蔵は樺太に行きました。行く先についての情報は少なく、生きて帰れる保証もないことだったと考えられます。・・・

 私は間宮林蔵の生き方について勉強したことで、当たり前だと思っていることはこれまでにいろいろな人たちが苦しい思いをして変えてきたからできていることなのだと気付きました。だから、私も自分だけが良ければいいと考えるのではなく、周囲にまで目を向けられるように心がけたいと思います。(中一女子)

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


 先人の労苦の物語に共感することは、学習指導要領での目標として挙げられている「日本国民としての自覚、我が国の歴史に対する愛情」という縦糸の学びに繋がります。その学びは、さらに教育基本法の「伝統を継承し」の一句にも連なっていくのです。


 現在の教育基本法は、平成18(2006)年、第一次安倍政権によって改定されたものです。戦後の占領期間中に制定された教育基本法では「無国籍の孤立した個人」しか育ちませんが、改定後は「公共の精神を尊び」という横糸、「伝統を継承し」という縦糸で結ばれた人間像を提示しています。それに合わせて学習指導要領も変わってきているのです。


 このように改められた教育基本法と学習指導要領の目的を達成するための効果的な方法が、歴史人物学習なのです。



■6.生徒一人ひとりの多様な「深い」学び


 学習指導要領には、歴史の学び方についても重要な目標が設定されています。「主体的・対話的で深い学び」です。生徒たちの感想文を読むと、まさにこの目標が達成されていると感じます。たとえば、ある女生徒はこういう感想を述べています。

__________

間宮林蔵がすごいと思うのは諦めない心だ。私はすぐに諦めがちである。面倒くさい、時間の無駄だとすぐに投げ出してしまう。バスケの試合の時に勝てないと思ったらすぐに諦めてもう楽しめばいいやと思ってしまう。しかし、間宮林蔵は二回目に行けと命じられたわけでもないのに、諦めきれないからと自分の意志で探検していた。


 間宮林蔵は私にはない自己犠牲をする力と諦めない心を持っていた。私は、そんな間宮林蔵の生き様を参考にしたい。我慢できる力、人の役に立てる力を持つ人になりたい。

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「深い学び」とは、表面的な「知」だけではなく、「間宮林蔵がすごい」と思う「情」と、「我慢できる力、人の役に立てる力を持つ人になりたい」という「意」にまで貫通する「深さ」でしょう。それは間宮林蔵との「対話」を通じて、「主体的」に考えて得られた気づきです。このように、生徒の知情意に訴える歴史人物学習こそ、「主体的・対話的で深い学び」を実践する道なのです。



■7.生徒それぞれが「主体的・対話的で深い学び」


「知」のみに留まらず、「情」「意」の深みまで学ぶと、生徒それぞれの個性の違いによって多様な「学び」が得られます。同じ人物を学びながらも、生徒それぞれが違った側面に感動しているのです。

__________

 私は間宮林蔵さんの生き方や考え方を見て命をかける、つまり、無謀に近いことに挑戦したとしても、直ぐに諦めるのではなく、どんなことをしてでも成功させてみせるという強い心を持って行動していくべきだと思いました。

 私は失敗を恐れてばかりで、新しい事や難しいことにあまり挑戦してきませんでした。しかし、それは自分が成長するきっかけを自分で捨てているということになってしまっていることになります。今後はいままでやったことの無いものや難しいことがあっても、そこから逃げずに真っ向から挑戦していきたいです。(中一女子)

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 私が彼から学んだことが、「根気の大切さ」である。サハリンの探検にて林蔵は多くの挫折の危機に陥っている。中には生死に関わるものもあった。そんな中、諦めずに探検し続けたことで大きな業績を遂げた。物事をすぐに諦めていては、才能は活かせない。だから、根気があることで才能は活き、やがて大きな結果になるということを学んだのだ。

 中学生になって半年以上経ち、生活に慣れてきた頃だが、テストの難しさや学校生活など中学生になったことで変化したことも多かった。これからも成長していく上で、たくさんの新たな経験をしていくことになるだろう。その過程で思わず投げ出してしまいたくなることが現れると思う。そんな時も根気よく物事に取り組めば、才能を伸ばすことや苦手を克復することもできると思う。(中一男子)

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__________

何かを成し遂げるためには死をも厭わないその覚悟、彼にはそれがありますが現代人はどうでしょうか。死とまでは言いませんが、それでもその覚悟が足りない人が多いのではないでしょうか。私も例外ではありません。

己の日々の生活を振り返ってみると、明確な将来の目標などはなく、いつも通りの毎日をただ何となく過ごしているだけです。私は、間宮林蔵の生き様を自分に取り込まなくてはならないと思いました。(中一男子)

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「新しい事に逃げずに挑戦する」「根気よく物事に取り組む」「将来の目標をもつ」、、、先人の生き様と引き比べて、生徒それぞれが自分の足りない面を発見しているのです。



■7.尊敬する人物を見つけるチャンスをすべての子供たちに


 このように、生徒一人ひとりが自分の生き方について、歴史人物と対話しながら考える。それによって、生徒がそれぞれ尊敬する人物を心中に抱き、そこから自分なりの志を育てていく。これこそが教育基本法や学習指導要領が目指す歴史教育でしょう。


 歴史人物学習館は、子供たちに尊敬する人物を見つけるチャンスを与えることを目指しています。あなたの年会費3千円で生徒3人を表彰でき、それによって30人の生徒が歴史人物学習に向かえます。


 10年以上はかかるでしょうが、賛助会員が4万人に達すれば、毎年120万人の子供たちにチャンスを与えることができます。現在の中学の1学年の生徒数は約110万人。日本のすべての子供に、このチャンスを提供できるのです。

(文責 伊勢雅臣)


__________

 歴史人物学習館の賛助会員に登録いただき、年3千円の会費をお支払いいただくと、毎年30人の子供たちに尊敬する偉人を見つけるチャンスを提供できます。

 賛助会員申込み => https://x.gd/rekijin


 優良教材の推薦、人物ページの編集、感想文祭りの実行などのボランティアも募集しています。賛助会員の申込みページでご記入ください。

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■リンク■


・JOG(1277) 歴史物語による歴史教育再生(下) 〜 歴史人物学習で青少年は元気になる。

 目指すべき頂とそこへの道筋を見いだすことで、青少年は活き活きと成長していく。


・JOG(1276) 歴史物語による歴史教育再生(上) 〜 人を動かす「物語」の力

 進化の途上で想像力を獲得した人類は、大きな共同体をつくり、協力できるようになった。



■伊勢雅臣より


 本号をもって、令和4年の発信を終わります。一年間お付き合いいただき、ありがとうございました。新年は1月8日から発信を再開いたします。良いお年をお迎えください。


 読者からのご意見をお待ちします。本号の内容に関係なくとも結構です。本誌への返信、ise.masaomi@gmail.com へのメール、あるいは以下のブログのコメント欄に記入ください。


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