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過去問演習の間違った情報、思い込み
 
①各大学の過去問を何度も解くことが大切だと思い込んでいる。
②各大学の傾向に慣れることが大切だと思い込んでいる。
③頻出分野の対策をすることが大切だと思い込んでいる。
④過去問の授業や質問をすることが大切だと思い込んでいる。
 
以上のいずれかに当てはまる人は、不合格の恐れがあります。
厄介なことに、これらは、世間では良いことのように言われています。
以下、説明します。
 
①各大学の過去問を何度も解くことが大切だと思い込んでいる。
 
効果は全くなく、3つの理由で逆効果になります。

理由1過去問を解いている間は新しいことを覚えることは少ないので、成績を伸ばす効果はあまりなく、大量の時間がムダになる。
例えば過去問を30年分やると30日間を無駄にする。
 
ーよくある失敗例ー
「10月の模試では成績も上がってきていたが、その後過去問演習を大量にした結果、基礎を復習する時間が無くなり、せっかく覚えていた基礎の知識がどんどん抜けていってしまった。共通テストや個別試験で、基礎が抜けている状態で突入してしまい不合格になった。」
 
理由2過去問演習を大量に行うと、問題の難易度や傾向に固執してしまう結果、その年の傾向や難易度に変化があった場合、パニックになり不合格になってしまう。
実際に2022年度の共通テストは、非常に難化し、東大理3でさえボーダーが初めて90%を下回りました。
このように共通テストでさえ難易度傾向が前の年とかなり変わることがあります。個別試験も前年と傾向難易度が変わることは当然起こりえます。
 
ーよくある失敗例(特に2022年度の共通テスト)ー
「共通テストの過去問演習では、いつも時間が余り90点以上取れていた。共通テスト模試も同様だった。しかし共通テストの本番では数学1Aで全く解けない問題が多く焦ってしまった。このままではまずいと思い次の数学2Bで取り返そうと思った。だが数学2Bもその年は難しい問題が多くパニックになってしまった。(ちなみにこの年は平均6割だったので、7割とれていればいい方だった。)その後の理科も意気消沈の状態で受けたので集中力もなくミスを繰り返してしまった。終了後自己採点すると今まで取ったことがないような低い点で、普段A判定の志望校の個別試験には出願できない点数だった。」
 
理由3過去問演習を大量に行った大学は、「思い入れ」が強くなり受験校選びに失敗し不合格になってしまう。
 
ーよくある失敗例ー
「共通テストの結果が悪いのに、せっかく千葉大の過去問を30年分解いたのだから、記念受験でもいいからと言って出願してしまって不合格になる。」
 
以前、当塾で慶応3学部、早稲田2学部合格した生徒さんがいました。
もし合格のためには過去問を20年分しなければならないとしたら、その生徒さんは、5学部×20年=100年分の過去問を解かなければならなかったはずです。実際は、その人は過去問は一切解いていません。
 
②各大学の傾向に慣れることが大切だと思い込んでいる。
 
過去問演習を何度も行うと本番での傾向の変化に対応できず、本番失敗するリスクが多く逆効果になる。ニッケンスクールで教えている「正しい試験の解き方」を身につけることが一番大切です。
 
「正しい試験の解き方」は、各大学の傾向に慣れることではありません。あらゆる試験形式や傾向、難易度の変化に柔軟に対応できる解き方を習得することです。
これをマスターしている生徒さんが、過去問演習をしなくても5校、10校と合格しているのです。
 
③頻出分野の対策をすることが大切だと思い込んでいる。
 
これは、全分野の基礎を徹底してこなかった人が特効薬を求める発想。いわゆる「山あて」。
 
ーよくある失敗例ー
「この大学では、過去5年間、●●の分野が出題されていた。塾や学校の先生やネットの情報でも、この大学は●●の分野の対策が必要と言っていたので、●●の勉強ばかりして本番に臨んだ。しかし、実際の本番では、●●の出題は全くなく、パニックになってしまった。他の分野は基礎をおろそかにしてしまったため、基礎問題も解けず不合格になってしまった。」
実際に、横浜市立大学では、毎年二項定理が出ていたが、ある年から出なくなったり、東京大学で、毎年確率が出ていたが、ある年から出なくなったりしました。そこを中心に勉強した生徒は不合格になりやすかったと思われます。
 
④過去問の授業や質問をすることが大切だと思い込んでいる。
 
過去問演習+解説授業や個別指導は、最もやってはいけない勉強法です。
最悪の学習方法ですので注意が必要です。
 
理由は、第一に、実力以上の問題に取り組んでしまうことが多いからです。
第二に、「試験の解き方」で失敗します。本番で難しい問題に手が出てしまうからです。
 
ーよくある、間違えている例ー
「この大学では、こんな難しい問題が出ているから、難しい問題を解けるようにしなければならない。そのためには難問集を何冊も解かなければならない。」
 
この考え方は、論理的に間違っています。冷静に考えてください。
 
確かに、その大学では難しい問題が出ています。
しかし、合格するためには満点を取る必要はないので、合格者でも解けていないような難問を解く必要はないのです。その分基礎問題に時間を使った方が合格に近づきます。さらに言うとそのような難問は、解いてはいけないのです。
 
ところが、ここが一番してはいけない勉強法なのですが、
受験直前期に、そのような過去問の中の難問の授業を学校や予備校で受けたり、難問を個別指導してもらったりすると、受験生がその程度の難問は試験中に解かなくてはいけないと思ってしまいます。
こうなると、合格者でも解けない難問に試験中に関わってしまう結果、時間ばかりが奪われて解けないばかりか、合格に必要な基礎問題に回す時間が無くなってしまうのです。そして不合格になります。
実際に難関大学ですと、ある科目が30%ぐらいの得点でも、合格者が出ています。
難問だらけなので合格者平均点が低いのです。つまり、解いてはいけない問題が過半数あるわけです。そのような大学の過去問を何年分も解いて、合格に寄与することはほとんどありません。しかし多くの予備校では、「こんなに難しい問題が過去に出ているから、これを解けるようにしなければいけない。だから難しい問題を直前までやりましょう。」と指導しているのです。何かおかしいと思いませんか。

ー間違った思い込みをしている先生のアドバイスの例ー
 
「早めに志望校を決めて、早めに過去問を解いた方がいいよ」
「過去問を解いて、相性のいい大学をうけるといいよ」
「大学ごとに特化した対策をした方がいいよ」
 
これらは、間違った思い込みによる、間違ったアドバイスです。
全範囲の基礎ができていないのに過去問を解いても、解けないところが大半です。
相性が良いと思うのは、ただ単に問題が簡単だからです。全員に相性がいいのです。
ある大学にしか出ないという学習範囲はあり得ません。
 
質問です。どちらの人が合格しそうですか。
 
「過去問は一切やっていません。基礎はもれなくやりました。偏差値は68あります。
共通テストは、基礎だから90%取れました。」
 
「合格者でも解けない難問も全部含めて過去問30年分やりました。時間のかかる応用問題集をたくさんやりました。だから基礎問題集をする時間はありませんでした。勉強していない基礎分野はたくさんあります。模試の偏差値は50ありません。共通テストは50%以下です。」
 
同然、前者ですよね。ちょっと誘導尋問風ですけど。

だから早めの過去問や大学特化対策は不要なのです。
もちろん過去問をやってはいけないと言ってはいません。
順番を考えてくださいということです。基礎基本をしっかりしてから過去問です。
基礎基本を徹底することが何にも増して重要だと申し上げたいのです。
 
正しい過去問演習の方法
 
目的は二つです。
①正しい解き方の練習
②演習後の分析と基礎の復習

 
①正しい試験の解き方とは、あらゆる形式傾向の試験に柔軟に対応できる解き方です。
決して、個別の大学に特化した対策ではありません。
簡単に言うと、
1、問題全体をざっと見る。
2、解く順番を決める。できそうなものから解く。
3、ペース配分を決める。
4、解けそうもない難問は最後、またはパス。満点を取ろうとしないこと。
  解いてはいけない問題を見破る(個別試験において)
5、ラスト5分は、検算・見直し。
 
ということです。詳しくは、「試験の解き方」のページをご参照ください。
 
②演習後の分析と基礎の復習
過去問をやって採点して一喜一憂してやりっぱなし。これでは意味がありません。
 
「試験の解き方」の点検。失点原因の分析。今まで使ってきた問題集で基礎を復習。
分析シートをもとに講師と面談、フィードバックを受ける。
 
全範囲で基礎の抜けをなくすことが目的。結果に一喜一憂する必要はありません。

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